
深夜3時。
一日の制作終わりに飲むお酒が大好きな29歳です。
日本ではもっぱらビールですが、
ここはイタリア。
何といってもワインが美味しいわけで。
いつも食材の買い物をするスーパーCONAD(コナド)の
白ワイン。
1ℓで€1.20(130円くらい)の安価なワインですが、
これで十分美味しいわけです。
ついつい飲みすぎて怒られる、という。。。
いや、ほどほどに。
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日々の制作と生活
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深夜3時。
一日の制作終わりに飲むお酒が大好きな29歳です。
日本ではもっぱらビールですが、
ここはイタリア。
何といってもワインが美味しいわけで。
いつも食材の買い物をするスーパーCONAD(コナド)の
白ワイン。
1ℓで€1.20(130円くらい)の安価なワインですが、
これで十分美味しいわけです。
ついつい飲みすぎて怒られる、という。。。
いや、ほどほどに。

新年早々、展示のお誘いをいただき、目下アパートで制作中です。
学校が午後しかないため、夜更かしして制作、朝はかなり遅めの起床という
生活リズムになっております。
夜10時から深夜2時くらいまでが一番集中できる時間帯です。
↑は制作中の油彩。
あと10日ほどで仕上げなければ。。。
水彩も同時に制作中。
学校で制作しているコラージュ作品とも合わせて、
異なる技法で同時制作していると、相互に影響しあったり、
制作のリズムやメリハリがついていいです。
フィレンツェに住んでいる友人がいろんな音楽をくれて、
制作中に聴いています。
今はもっぱら懐メロ特集と少女時代がパワーチューンです。

小さな板にコラージュ作品を作っています。
蚤の市で見つけたものや古雑誌や自分で撮った写真などを切り貼りして
ドローイングを加えています。
この作品には元ネタがあって、14世紀に描かれたイタリアのフレスコ画を
アレンジしています。
元ネタの絵自体は戦争で焼けてしまって、現在は模写だけが残っているというもの。
14世紀半ばのイタリアは、経済危機とペストの大流行が重なり、
多くの美術工房の親方が亡くなったことも影響して、
絵画表現が特殊な変化をした時代です。
その変化の主な特徴は、宗教的祈りと死という二つの異なる表現への傾倒。
14世紀初頭のイタリア絵画は、ジョットに代表されるように、
的確な明暗表現と身振りを備えた人物群、演劇の舞台のような空間の設定により、
物語を視覚的な迫真性を持って描く方向性が示されていました。
それが14世紀半ばになると、人物や空間の表現が、ジョットより前時代的なものに
戻ったかのように見え、三次元的な再現よりも、祈りの対象として、現実とは異なる
神秘性を備えた表現が多く見られるようになります。
それと同時に増えたのが死の表現。ペストの脅威を否応なく見せつけられたこの時代にあって
画家たちは、救済を願い祈る精神性の強い絵を描いた一方で、聖人たちの苦難の生涯や
地獄の様子、それまでは描かれることのなかった死の勝利をテーマとした絵も
描くようになります。
今回元ネタにしている絵も、死が主なテーマとなっているもので、
僕がイタリアに来て見た絵画の中でも、とても気になっている連作壁画の一枚です。
現在、世界各地で起こっている紛争や革命、震災、経済危機。
14世紀半ばの絵画がそうであったように、
これからの美術では、ますます祈りと死というものがテーマとして取り上げられることが
多くなるのではないでしょうか。
現在制作しているこの作品では、死をテーマとして描かれた絵を、
コラージュという切り貼りの技法を用いて、生命の誕生の情景へと転換させています。
これは、宗教的な意味合いを越えた、人類に共通の祈りの感情を表現する、
という手に負えそうにない大きなテーマのための、小さな試みです。

今週末はずっと家にこもって制作していました。
1,2月はずっとこんな感じだろうな。
毎日、世の中ではいろんな事件や出来事が起こっているし、
見たい展覧会も世界中にあって、
ネットの向こう側にある世界は全部華やかに見える。
そして今、自分はイタリアに住んでいるわけで、
旅行する街のほとんどが世界遺産という、
かなり特殊な環境で生活している。
そんな中で、外部からの刺激やインプットされる事柄が多すぎて、
自分の絵画制作というアウトプットが一番地味に感じられます。
まあ実際、地味なんだけど、
絵を描いて日が暮れていくというこの感覚を
もっと大切にしなければいけない。
僕の絵は遅い絵だ。
ちょっとずつちょっとずつ土いじりして種をまくみたいにして
出来上がってくる。
地の味が良くないと良い実も育たない。
しっかり耕そう。
年明けに、日本へ帰国する両親をミラノ空港で見送った後、
ずっと行きたかったラヴェンナに寄ってフィレンツェに帰りました。
ローマ帝国支配のもと繁栄し、5,6世紀に建造された初期キリスト教建築群が
世界遺産に登録されているラヴェンナ。
ビザンチン美術のモザイク壁画の傑作が数多く残る街として超有名なのです。
ミラノ中央駅からボローニャで乗換え、約2時間30分で到着。
主な見どころに入場することができる共通券を購入して、小さな街中をとことこ。
まずは6世紀半ばに建てられた八角形のサン・ヴィターレ教会へ。
中央の主祭壇部分にモザイク装飾が施されています。
照明の効果もあってかそこだけ緑と金色に発光しているように見えます。
主祭壇天井部分。
もちろん修復はしてあるのでしょうが、本当に最近作られたかのような輝き。
一つ一つ違う色の石やガラスの反射が半端じゃない。
『テオドラ妃と随臣、侍女たち』
反対側には歴史の教科書でよく見る『ユスティニアヌス帝』の図が。
サン・ヴィターレ教会に隣接するガッラ・プラチーディアの廟のモザイク。
こちらは深い青と金。
薄暗い室内でキラキラ光るモザイクは、絵である以前に細かな粒でできた
鍾乳洞にでも入ったような感じがしました。
『よき羊飼いの図』
出入り口壁面の上部にあります。
あいにく外は深い霧に覆われた極寒の日だったので、
一つ見終わるたびにバールで温まりながら、なんとか観光を続けました。
でも建物の中に入れば、寒さなど忘れてしまいます。
それくらいラヴェンナのモザイクはどれも素晴らしい。
↑はドゥオーモ近くのネオニアーノ洗礼堂。
ぎらぎらの玉座。
ラヴェンナ駅近くのサンタポッリナーレ・ヌオーヴォ教会。
東方三博士と22人の聖女たちが聖母子に貢物を捧げる図。
横長の画面にずら〜っと人物が並ぶ。
直立のようでいて、実は全員顔の向きや足の位置が微妙に違っていて、
右端にいる聖母子へと向かうリズムが作られています。
もう、金の面だけで成り立っちゃっているっていう。
圧巻です。
新年早々いいもの見ました。
ラヴェンナ。
フィレンツェに帰って来てからは、鋭意制作中。
展示のお誘いをいただいて気合入ってます!!
これから1カ月ちょいで描けるだけ描きますよ!!!

年末年始は両親が初来伊。
1年ぶりの再会を喜び、みんなでローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアを
旅行しました。
大雪の山形から来た両親ですが、
イタリアは晴れ、晴れ、晴れ!!
最高の観光日和でした。
特にローマは、実は僕自身もヴァチカン以外ほとんど巡ったことがなかったので、
『地球の歩き方』と大きなカメラを携えて名所観光です。
↑はポポロ広場のオベリスク。
広場に隣接するサンタ・マリア・デル・ポポロ教会には、
ピントゥリッキオのフレスコ画『幼子キリストの礼拝』があります。
サンタンジェロ橋とサンタンジェロ城。
ローマの建築でまず驚かされるのが、その建造年。
サンタンジェロ城は135年にハドリアヌス帝によって建造されたもの。
1900年も前の建築がまだ残っていて、しかも現在でも使われている。
石の文化の堅牢さを思い知らされます。
もちろんサン・ピエトロ大聖堂、ヴァチカン博物館も再訪。
サン・ピエトロ大聖堂は言わずと知れたカトリックの総本山。
デジカメやヴィデオカメラを持った修道士さん達が世界中から集まってきています。
周辺のおみやげ屋さんもローマ法王の絵ハガキやバッジをたくさん売っています。
ヴァチカン博物館と言えば、システィーナ礼拝堂やラファエッロの間が有名ですが、
その他にも興味深い作品が沢山!
↑はタペストリーのギャラリーの一枚。
詰め込み型の絵に対する嗜好はどうしても変わりませんね。
こちらは地図のギャラリー。
イタリア各地のでっかい地図が廊下の両側面にフレスコ画で描かれています。
ヴァチカン博物館内には近・現代美術館も入っています。
↑アンリ・マティス:南仏のロザリオ礼拝堂壁画のための下絵。
ローマ2日目はフォロ・ロマーノ、コロッセオ観光。
前日はサン・ピエトロ大聖堂、ヴァチカン博物館のこれでもかという量と質の装飾、
そして翌日には紀元前の遺跡へ。
年代的には15、6世紀くらいの隔たりがあるにも関わらず、ヴァチカンにも見劣りしない
古代ローマの都市の荘厳な建築物の面影と、開放的な街の造りにしばし放心。
時間の感覚がよく分からなくなりますね。
空が青い。。。
フォロ・ロマーノの猫!
フォロ・ロマーノとパラティーノの丘をゆっくり歩くと、
いつの間にか2,3時間過ぎてしまいます。
天気のいい日で本当に良かったです。
そしてコロッセオ!!
想像以上にでかい!!
想像以上に頑丈そう!!
コロッセオ内部。
当時猛獣の檻などに使われていた場所もむき出しになっていて
妙に生々しい。
3日目はトレヴィの泉、ナヴォーナ広場周辺を散策。
トレヴィの泉!
もちろんコイン投げましたよ。
パンテオン。
「全ての神」という意味の神殿。
紀元前25年頃にアグリッパが創建、その後ハドリアヌス帝が
再建したものだそうです。
天窓から降り注ぐ光がやさしい。
小さく見えるけど、直径9メートルもあるらしい。。。
ナヴォーナ広場に行く途中で寄ったサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会がよかった!
フィリッピーノ・リッピ、ミケランジェロらの作品がちりばめられていて美術館のようです。
↑はフラ・アンジェリコのお墓。
フィリッピーノ・リッピのフレスコ画。
運よく観光客の方が照明をつけてくれたので(お金を入れるとつくんです)
よく見えました。
ナヴォーナ広場。
12月から年明けにかけて毎日様々な露店で賑わっているとのこと。
妻と僕の父は広場にあったメリーゴーランドに乗ってはしゃいでいました。
とにかく快晴続きで素晴らしいローマ旅行でした。
その後、年明け前にフィレンツェへと帰ってきて、自宅にて年越し。
実は1月1日は僕の誕生日でして、妻がケーキを用意していてくれました。
フルーツいっぱいのチーズケーキ!!
本当においしかったです。
そしてみんなから誕生日プレゼントまでいただき、最高の2012年、29歳の
スタートとなったのでした。
今年も頑張ります!
ありがとう!!!

先週末で今年の学校の授業が終了し、家で制作しています。
普段は午前中から夕方まで学校があるので、なかなか家で描いている絵が
進みません。
この休み中にできるだけ描こう。
と言いつつ、年末年始は両親が初来伊。
ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアと一緒に旅行する予定です。
家族と年越しができるのはいいことですね。
ローマは実はヴァチカン以外ほとんど見て回っていないので、
しっかり鑑賞計画を立てているところ。
ここ3カ月ほど版画の試作品制作をしていましたが、
一区切りついたので、新学期からはコラージュを制作してみよう
ということになりました。
今年に入ってから自分でもコラージュを作品に取り込む試みをしていて、
単に描写することとは異なる意味や効果があることを実感していたので、
この機会に素材をもっといっぱい収集して継続して何点か制作してみようと
思います。
版画は道具をそろえるのに結構お金がかかったけど
コラージュはほぼコストがかからないというのもわりと重要なポイントです。
文字通りアルテ・ポーヴェラ(貧しい芸術)です。。。
コラージュ、アッサンブラージュの歴史についても調べよう。
留学2年目は時間が過ぎるのが本当に早い!
気が付いたら年末だもの。。。
今のアートコースはみんなまじめで明るく、とても調和がとれていて楽しい。
家での制作も何点か新しいのを始めるところ。
そして旅行したい街はまだまだたくさんありすぎる。
学校も、家での制作も、旅行も、とにかくめいっぱいやっていこう。










<展覧会のお知らせ>
12月1日より1ヶ月間、僕が通っているイタリア語、美術の学校
Accademia del giglio で、アートコースに通う学生たちの
グループ展が開催されます。
Accademia del Giglio:mostra d'arte 2011
http://www.adgblog.it/2011/11/19/accademia-del-giglio-mostra-darte-art-exhibition-exhibicion-de-arte-2011/
今回の展示は、学校で行われているカリキュラムの紹介と
学生たちの制作の成果を発表することを第一の目的として行われます。
このアートコースに通い始めて1年ちょっと。
普段の自分の作品制作だけでなく、人物デッサンや風景実習、
古典絵画の模写など、ものを見て描くということを軸に
基礎的な習作を毎日毎日続けてきました。
今回の展示では、これらの習作の一部を展示しようと思います。
これらの習作は、展覧会という形で客観的に見る機会が少ないので、
日本とイタリアのデッサンに対する意識や指導法の違いや、
それによって自身のデッサンにどのような変化が生じたかを
確認する良い機会だと思います。
自分のことを先に書いてしまいましたが、
特筆すべきなのは、他の学生たちの作品。
ほとんどデッサンの経験がない学生が、何枚か習作を重ねていくうちに
ふと、ものすごくいい線が引けるようになったりするのです。
数カ月単位で様々な国から入れ替わり立ち替わり学生がやってくる
この学校に僕が長期受講していることのメリットの一つが、
このような変化を何度も目の当たりにできることです。
今回の展示は、ものを見て描くことや古典絵画との出会いを通して、
個々人の中に起きた変化が、画面のいたるところにはっとするような
エッセンスとして垣間見ることのできる作品がたくさん並ぶことに
なると思います。
フィレンツェにいらっしゃる方はぜひお越しください。
また、後日ブログやfacebookで、展覧会の様子もアップしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
で、この展覧会に、現在試作中のリノリウム版画も出品したいので
目下制作中。
一枚の版を彫り進めながら印刷していく技法を試しています。
現在二色目が刷り終わったところ。
あと一色、一番濃い影になる部分を作って完成です。
何とか間に合わせたい!!

最近使っているクロッキー帳。
A4サイズの120枚綴りと結構分厚い。
ミシン目が付いているのできれいにはがせてとても便利です。
ファブリアーノはイタリアで一番よく見かける製紙メーカー。
13世紀にマルケ州ファブリアーノで起業したこのメーカーの紙は、
ルネサンス期にも広く用いられ、現在ではイタリアのパスポートや
ユーロ紙幣にも使用されているそうです。
このクロッキー用紙も、真っ白ではなく少し黄色味がかっていていい感じに
ざらついており、エスキースの際などに重宝しています。
とはいえ、実際の用途は様々。
イタリア語の授業の際にノートとして使ったり、
作品の構想をつらつらとメモしたり。
用途ごとに別々のノートを使うよりも、一冊の無地のノートに
ページごとに全く別のことが書かれていて、ごっちゃになっている
という状態の方がなぜかしっくりくる。
ただの整理できない人か。。。
でも、最近気になるのは、この「いっしょくたにする」ということ。
もともとは仏教用語で一即多と言うようで、
一つのもので宇宙全体を表すこと、といった意味のようです。
イタリアで生活していると、そこかしこで何百年も前の名画や彫刻を
見ることができるのですが、それらが現代でも人々を魅了し続けて、
多くの観光客を引き寄せるのは、
それらの作品が有する美しさが、その時代の政治や思想、具体的な出来事と
密接に結びついていて、あらゆる角度から読解可能であるからだと感じます。
つまり一つの作品の中に、その当時の歴史やそこから読み取るべき現代への
示唆といった要素がいっしょくたに含まれている。
キリスト教という大きな主題があり、注文主の要請に従って制作していた
時代と、インターネットで世界中がつながり、無数の個人や文化や思想が
混在している現代とでは多くの断絶があることは確かですが、ひとつの作品が
多様な読解可能性を含むことの重要性は共通しています。
では、自分は一体何を選択して、どのようにそれらをいっしょくたにすればよいのか。
この問いに対して漠然とした回答はあるにしても、絵を描いている時には答えられない
(だって全部いっしょくたに描いてるんだから)
だからこの問題を考えるには、やはり言葉にするしかない。
つらつらといろんなことを書いているファブリアーノのクロッキー帳は、
そのためのひとつの手掛かりになるのかもしれないと思っています。
マルケ州のファブリアーノには、紙の博物館があるそうなので、
今度ぜひ行ってみようと思います。
そんなことを考えながら、今日も絵を描いています。
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